雑学道・師範代のブログ

師範代が思う、考える、理解する事を色々と書いています。

理由があって「使えない」車線

第一種・大型自動車免許を所持しています。

免許取得後に大型車両で公道を利用した際に、改めて「ああ・・・使えない!!!」と感じたのが、登坂車線です。

普通自動車だけを運転していた頃は「大型車は上り坂で遅くなるんだから登坂車線使ってくれ~!」と思い続けていました。今でも多くの普通乗用車だけ運転している方は、同じように考えてると思います。

 

違うのだ。一部の登坂車線を利用「出来ない!」理由があるのです。

 

大型車両の加速が「遅い」のは多くの運転手が理解していると思いますが、そんな大型車が登坂車線を走り終えた「後」、本線に合流するのが難しいのだ。

 

加速車線が短い!(または無い!)

 

遅い車が本線に合流する際は、本線を走行している車両の邪魔にならないように、それなりの速度まで加速する必要があります(道交法第二十六条の二参照)が、登坂車線が存在する場所はその場所の都合で道路用地を確保する余裕が無い場所(坂道終了と同時にトンネルなど)が多く、坂の部分が終わるとすぐに登坂車線が無くなります。(一部は坂の途中で車線が無くなる場合も)

そんな状況で他車が法定速度で走っている本線に、「全長が長くて遅い大型車両」が戻ろうとする状況。十分以上の車間距離があれば問題無いのですが、通行車両が多い場合は本線に戻る事が出来ず、最悪の場合は登坂車線終了場所に停車せざるを得なくなってしまうのです。

そんなリスクを冒してまで大型車両で「登坂車線」を走行したいという大型車のドライバーは、かなり少数でしょう。

言葉で伝えるのが難しいのは重々承知の上で、登坂車線が存在するのに遅い車(特に大型車両)が登坂車線を「使わない」理由について、すこーーーし理解して頂けると助かります。

ちなみに冒頭で『改めて「ああ・・・使えない!!!」』という表現を使ったのは、教習所に通っている際に教官から「大型車両は登坂車線なんて使えないよ!」と教えられていたからです。その上で実際に登坂車線を走行したからこそ改めてという言葉が出てきました。

 

以下雑談・・・

今存在している多くの「登坂車線」を「追越車線」に変更出来ないだろうか?

というのも遅い車両を追越出来る車両なら、坂道でも「速度を維持」したまま車線変更出来て、本線に戻る際「減速」する事はあっても「加速」する事は無い

遅い車が登坂車線に避けるよりも速い車が気軽に追越せる状況の方が、設備(合流・加速用地の確保)の問題を含めて費用が安価になり、事故などが減りそうだと考えるのは、短絡的で間違っているだろうか。賛否・提案など様々な意見を伺いたいですね。